かなり幅広い年代に普及してきたNISAですが、皆さんはもう始めてますか?最初に始めるときは投資に対する不安感もありながら始められた方が多いと思いますが、数年続ければほとんどの方がやってよかったと思っているのではないでしょうか。
中には、「周りがやっているのにまだ始められていない」「そもそもNISAが何なのかまだよく分かっていない」という方もいると思います。今回は20代でつみたてNISAをしている人がどれくらいいるのかを調べてみたのでぜひご覧ください。つみたてNISAのメリットやデメリットについてはこちらの記事でも解説しています。

NISAを始めるのに出遅れたと感じている方へ
前提として、つみたてNISAはいつから始めても遅いということはありません。問題は「どれだけ長く続けることができるか」です。始めてから1年でやめてしまうと元本割れのリスクも大きくなりますし、10年以上続ければ大きな利益が期待できます。周りに出遅れたという心配は全くする必要がありません。
とはいっても周りに同じ年代がどれくらいNISAをしているか少し気になりますよね。今回は金融庁が公表している2024年9月末時点でのNISA口座に関するデータをもとに20代に焦点を当ててみていきたいと思います。年代別に口座開設状況が分かるのが2024年9月まででしたので少々古いデータになりますがお許しください。
20代でNISA口座を持っている人は約24.8%
総務省統計局のデータによると2024年10月1日時点での20代の総人口は11,600千人でした。また、2024年9月末時点で20代のNISA口座数は287万8530口座です。(計算では100の位以下切り捨て)この数字を元に割合を計算した結果20代でNISA口座を開設している人は約24.8%となりました。
およそ25%と考えると4人に1人はNISAを始めているという計算になります。この数字を見てどう感じられたでしょうか。「もうそんなにやってるの?自分もそろそろ始めないとな」と思った方もいれば「まだそこまで普及していないんだな」と感じた方もいるかもしれません。もちろん何かのキャンペーンでただ口座だけ作って実際につみたてをしていない人も一定数いるので実際は5人に1人、6人に1人くらいの感覚かと思います。
尚、年代別に見ると最もNISA口座を保有する割合が大きかったのは30代で約35.2%です。約3人に1人がNISA口座を持っています。お子様がいる家庭は教育資金の準備や自分の老後資産の準備を始める時期でもありますね。
個人的な感想としては20代の割合がもっと増えてもいいなと思いました。20代がつみたてNISAをやる一番の強みはつみたて続けられる期間です。途中でリーマンショックやバブル崩壊などの急落に直面しても時間をかけて株価の回復を待てるのは若い方の特権です。若ければ若いほどつみたてNISAを始めるべきだと思います。
20代の貯蓄に対する考え方
先ほど20代はもっとつみたてNISAをするべきだと偉そうなことを言いましたが、その反面20代はお金を使って色々な経験をするべきだとも思います。30代以降になって家庭を持ったり体力も衰えてくると新しいことに挑戦するバイタリティーも失っていきます。そう考えると20代のうちは人生の投資だと思って色んな経験にお金を使うのもおすすめです。
私自身も自分の貯金を全てなくす覚悟で会社員を辞め、学習塾を開業しました。開業資金で貯金はほとんどなくなってしまい、後に引けない状況になりました。しかし、悲観的な感情になることは一切なく、自分の人生に満足していますし会社員の時よりも1日1日が楽しくなりました。それは会社という後ろ盾がなくなり全部自分次第という状況になったからだと思います。そして、独立したことで新しいことを沢山学びました。
私は20代のうちにお金の制限に縛られず好きなことをやりたいと思って挑戦しました。もちろん将来の安定した生活を望んでしっかり貯金をすることも大切だと思います。ただ20代のうちはやみくもに貯金をするのではなくしっかり目的感を持ち、何のためにお金を貯めるのかを明確にしておきましょう。
今後のNISAユーザーはどうなるのか
最新の情報ではさらにNISA口座数は増加しており、これから始める方はまだまだ伸びそうです。ただ最近はトランプ大統領の関税政策で多くの方が大暴落を経験して不安な声も聞くかもしれません。ただ長期的な資産形成の手段として株や投資信託による運用はこれからの時代必要不可欠になっていくと思います。まだNISAを始めていない人はまずは周りでやっている人に話を聞くところから始めてみてはどうでしょうか。